MFT(口腔筋機能療法)とは|舌の位置と口呼吸を整えるトレーニング

歯並びには、舌や唇の使い方といったお口まわりの習慣が関わっていることがあります。MFT(口腔筋機能療法)は、その使い方を整えていくトレーニングです。当院では健康保険の範囲で行っています。装置による治療と組み合わせて行うこともあります。
この記事の要点
- MFTは舌・唇・頬の筋肉の使い方を整えるトレーニングです
- 舌の位置・飲み込み方・口呼吸は歯並びに関わることがあります
- 装置による治療と組み合わせると、後戻りしにくくする助けになります
- 中心はご家庭での毎日の練習。通院は1か月に1回程度が目安です
- 当院では健康保険の範囲で行っています。効果には個人差があります
MFTとは何か
MFT(口腔筋機能療法)は、舌・唇・頬など、お口のまわりの筋肉の使い方を整えていくトレーニングです。器具で歯を動かす治療とは異なり、普段の状態と動かし方そのものに働きかけます。
次のような状態が続くと、歯並びや噛み合わせに影響することがあります。
| 状態 | 関わり |
|---|---|
| 舌が低い位置にある | 上顎に舌が触れないため、上顎の広がり方に影響することがあります |
| 飲み込むときに舌で前歯を押す | 毎日繰り返されるため、前歯の傾きに影響することがあります |
| 口がいつも開いている(口呼吸) | 唇が歯を押さえる力が働きにくくなります。口の中が乾き、むし歯・歯肉炎のリスクも高まります |
| 指しゃぶり・爪を噛む癖 | 力が加わり続けることで噛み合わせに影響することがあります |
気づきのきっかけになるサイン
- テレビを見ているときなど、口がぽかんと開いている
- 食事のときに音が出る、飲み込みにくそうにしている
- 朝起きたときに口や喉が乾いている
- 発音が気になる(サ行・タ行など)
- 唇が荒れやすい
- 矯正装置による治療をしたが、後戻りが気になる
トレーニングの内容
年齢と状態に合わせて、次のような練習を組み合わせます。すべてを一度に行うわけではありません。
| 目的 | 練習の例 |
|---|---|
| 舌を正しい位置に置く | 上顎の前方(スポット)に舌先を置いて保つ練習 |
| 舌を持ち上げる力をつける | 舌全体を上顎に吸いつけ、はじく練習 |
| 唇を閉じる力をつける | 唇でボタンや器具を保持する練習 |
| 正しく飲み込む | 舌を上顎につけたまま飲み込む練習 |
| 噛む力と動きを整える | 左右均等に噛む練習 |
1回あたり数分でできる内容です。短くても毎日続けることが、月に一度長く行うことより結果につながります。
通院の間隔と期間の目安
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1. 確認 | 舌の位置、飲み込み方、唇の閉じ方、呼吸の状態を確認します |
| 2. ご説明 | いまの状態と、行っていただく練習をご案内します |
| 3. ご家庭での練習 | 毎日続けていただきます。保護者の方の声かけが助けになります |
| 4. 経過の確認 | 1か月に1回程度ご来院いただき、できているかを確認して次の内容に進みます |
期間はおおむね6か月〜1年程度が目安です。年齢、状態、続けられた度合いによって異なります。
※ 記載の期間・回数・費用は目安です。お口の状態や全身の状態により異なり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。
装置による治療との組み合わせ
MFTは、装置による治療と組み合わせて行うことがあります。
- 装置で整えた後、もとの舌の使い方が残っていると後戻りにつながることがあります
- 取り外し式の装置を使う方法では、口まわりの習慣への働きかけが目的の一つになっています
お子さん向けの取り外し式の装置については プレオルソとは|取り外しできる装置で子どもの歯並びに働きかける方法 をご覧ください。
トレーニングだけで、すでに生じている歯並びの乱れが整うわけではありません。何をどこまで目指すのかは、診察のうえご説明します。
保険適用と費用について
当院では、MFTを健康保険の範囲で行っています。トレーニングそのものに、別途の自由診療の費用をいただくことはありません。窓口でのお支払いは、健康保険の自己負担分となります。
ただし、お口の状態によっては、保険が適用されない装置を使う治療(プレオルソなど)を組み合わせてご提案する場合があります。その場合は、内容と費用を診察の際にご説明したうえで進めます。取り扱いの一覧は 診療メニュー をご覧ください。
注意点
MFT(口腔筋機能療法)に関する注意点
- 毎日の練習を続けられるかどうかで結果が変わります。通院時の指導だけでは効果が得られません
- 効果があらわれるまでに時間がかかり、その程度には個人差があります
- 鼻づまりなど鼻の疾患が背景にある場合、耳鼻咽喉科での治療を先にご案内することがあります
- すでに生じている歯並びの乱れそのものを、トレーニングだけで整えられるわけではありません
- 慣れないうちは、舌や口まわりに疲れを感じることがあります
- 年齢や状態によっては適応とならない場合があります。実際の方針は診察のうえ判断いたします
よくあるご質問
- MFTは何歳から受けられますか?
- 指示の内容を理解して練習に取り組めることが前提になるため、おおむね就学前後からが目安です。年齢だけでなく、お子さんの状態によって適応を判断します。診察のうえご説明します。
- トレーニングだけで歯並びは治りますか?
- トレーニングだけで、すでに生じている歯並びの乱れが整うわけではありません。舌や唇の使い方を整えることで、装置による治療の後戻りをしにくくする助けになります。何をどこまで目指せるかは診察のうえご説明します。
- MFTに健康保険は使えますか?
- 当院ではMFTを健康保険の範囲で行っており、トレーニングそのものに別途の自由診療の費用をいただくことはありません。窓口でのお支払いは健康保険の自己負担分となります。お口の状態によっては、保険が適用されない装置を使う治療を組み合わせてご提案する場合があり、その際は内容と費用を診察の際にご説明します。
出典
※ 本記事の掲載内容は一般的な情報です。症状や適応には個人差があり、実際の治療方針は診察のうえ判断いたします。費用は2026-09-01時点の税込金額です。
※ 点検日(2026-09-01)は、監修者が記事内容を点検した最新の日付です。内容に実質的な変更があった場合は最終更新日を更新します。
お子さんの口がいつも開いている、飲み込み方が気になるといった段階でもご相談いただけます。
- 所在地
- 新潟県新潟市東区若葉町1丁目20番41号
- 電話番号
- 025-256-8241
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